営農規模を縮小するなど何らかの事情で農地が持て余されても、耕作放棄されたり他の用途に転用されるのではなく、区民農園などとして貸し出すことで、農地としての存続を担保する法律があります。
江戸川区にも区民農園はあちこちにあり、区が農家(地主)さんから借りたものを、区画分けして貸し出しています。
東京以外の自治体の平均的区画と比べれば小スペースですが、区内に農地があって、身近な農体験ができるという点では、都心に近い区よりは恵まれています。
この区民農園の応募ですが、年1回あるものの、だいたい3倍以上の抽選になるのではないでしょうか。
おまけに、その区民農園も年々減っているのが現状で、争奪は熾烈を極めていきます。
ちなみに、いちど当選すると、2年間利用することができます。続けたければ再び抽選ですね・・・
よく、都市生活に農業を取り入れることの精神的豊かさや計り知れない効果が取り上げられ、都市緑化の点からプランター栽培も推奨されています。
ただ、初めはプランターで細々と・・・だったのが、「農」としての面白さが分かってくると、もっと広い地面に植えたい!と思うのが人情ではないでしょうか。プランターでは欲求不満になりそうです。
そして、次に「さて、どこに場所を借りようか・・・」と思ったとき、都市住民は壁にぶつかります。
★区民農園の応募は高倍率。使えるかどうかは神様が決めること。
★体験農園は、まだまだ受け入れ農家が少ないし、利用者も継続利用が多く、区画の空きが少ない年もある。
★郊外に行けばクラインガルテンがあるけど・・・そこそこ近くて便利な場所だと、これも需要に供給が追いついていない状態。週末の渋滞もタイヘン。利用面積は十分、宿泊できる小屋もありがたいけど、そこまで本格的にやるのはリタイヤしてからでいい。
★近くの農家に畑を貸してくれる知り合いがいればいいけど。。。(これも自分の努力では解決できない問題)
もちろん本格的な人は地方への移住を考えるでしょうが、今までの日常生活を捨てなければ、農的時間は確保できないんでしょうか・・・
猫の額ほどの畑地を、家から自転車でせいぜい2~30分くらいの距離に確保することが、こんなに難しいことなんでしょうか・・・
あ、今、思いついた(笑)
「遠くの一反より、近くの一坪」
これからも江戸川区に住み続けるであろう私にとっては、このくらいが、ちょうどいいのです^^
練馬区の大泉にある白石さんという農家さんが、「大泉・風のがっこう」という、体験農園を開設しています。
参加者は決められた区画を割り振られ、そこで1年間の講習に参加しながら、野菜づくりを実践します。
私も、過去の農業経験の鈍った勘を取り戻すべく、去年からそこでいろいろ、農業の勉強をさせてもらっています。
このあたりは、23区内にもかかわらず、農地も多くて、素晴らしい生活環境ですね。うらやましい・・・
近くには牧場まであって(場所的には和光市らしいけど)、ホルスタイン?が何頭もいる牛舎もあります。
そして、今日は、その「大泉・風のがっこう」の、2013年度第1回めの講習の日でした。
風のがっこうは、練馬区の体験農園事業として存在しているのですが、一部の区画をNPOが契約しており(PARC自由学校「東京で農業2013」)、そのメンバーとして参加していますので、何人かと共同で作業・管理していることになりますね。
個人で借りてる人は(ほとんど練馬区の人らしい)、1人もしくは1世帯で、その区画を全部やることになりますから、結構ハードです。
おまけに、江戸川区から大泉は遠いので、頻繁には行けない・・・
共同で管理していれば、自分が行かれなくても大丈夫ですからね(^o^)
中はこんな感じで、番号の杭で区画分けされてます。
江戸川区の区民農園の区画(15㎡)の2倍くらいですかね。
農園主の白石さんが、圃場づくりの基本的なことを教えてくれています。
とりあえず、教えられたようにやってみる私たちですが・・・
ちなみに、この日は霧雨のち曇りで肌寒い日でした。
でも、ふだん配達をしている自分としては、このくらいの気候がベストなんですよね^^
えどがわ農天気ファームの候補地は、もともと砂利敷きの駐車場で、下は土です。
しかし、このままでは菜園にすることはできません。
①まず、区画にする場所の土を15~20㎝くらい掘る
②その周囲に、コンクリートで囲いをつくる。
イメージとしては、こんな感じですかね。
でも・・・
コンクリだと、どうしても、硬く冷たいイメージになってしまうので、
できれば、丸太を使用したいところです。
こんな感じで、菜園の周りを囲めたらいいと思います。
ただ、耐久性を考えると、コンクリのほうがいいかもしれませんが・・・
ちなみにこれは、亀戸中央公園で撮った写真であります。
③そこに、土を入れる。これが結構ハードルですね。
土は50cmくらいの深さがあれば、たいていの野菜は育つという話ですが、できれば60~70cmくらいは入れておきたいところです。
とりあえず、知り合いの造園屋さんを通して土を入れてもらうか、目星を付けている園芸店で、大量購入できるか調べてみることに。
念のため、放射性物質の検査なども必要ですので、結構費用がかかりそうです(ーー;)
別ページでご紹介しました「えどがわ街なかファーム」計画ですが・・・
江戸川区の松江にある、使われていない駐車場で、そこに手を入れて、菜園区画を作れたら・・・と思っています(遠い目)。
この場所は、私の実家の家業である運送屋の土地で、駐車場として使っていたのですが、
年々の不況で所有する車両も減り、空きスペースが泣いている状態です。
しかし、最低でも週に2~3回は、宅建屋から「土地活用のご提案」ということで、電話がかかってきます。
多くの話は、「集合住宅でも建てて経営してはどうか」ということなのですが、色々調べた結果、リスクのほうが多いことが分かっています。
家賃補償とか言ってるけど、それとて期間限定です。
それ以後、入居者が減り、ローンの返済だけが残ったら、会社の首が回らなくなります。
宅建業者は、建物の工事そのものが目的なので、立てられる場所とオーナーさえ見つかればそれでOK。
江戸川区のような都心から少し離れた、新規移住者が見込めそうな場所をターゲットに、未利用地がないか、ハイエナのように探しています。
でも、考えてみれば日本の人口は減る方向だし、あといったい、どれほど住居を新設すれば気が済むのでしょう?
マンションだらけの街なんて、今は良くても、将来、魅力的な生活空間であり続けられるはずがありません。
自分がこれからも生きてくことになるであろう地域を、業者の儲け話のために、めちゃくちゃにされたくありません。
現在の土地の地目は「宅地」ということで、それなりの固定資産税がかかっています。
土地を所有していれば当然、その分の支払いが義務付けられるわけです。
そこで、
放置しておくのはムダだけど、将来、万が一売却をするようなことになったとしても、必要に応じて更地に戻せる方法として、
「えどがわ農天気ファーム」の活用を、検討しているところです。
「えどがわ・農的時間」のブログへ、ようこそお越し下さいました。
東京に住んでいると、なかなか思うような農的活動ができないものですが、孤軍奮闘しつつも、日々の生活の中のニッチな「農」の様子をアップしてまいりたいと思います。
ゆくゆくは、区内の未利用地をハタケや植栽の場所にできないかと・・・
はたして、本当にオープンできるのでしょうか・・・
不安ですが、どうぞご期待ください!
blogのほうも、これからまだまだ、レイアウトなどをリニューアルしていきますね。これで完成ではありませんので^^;
それでは、どうぞよろしくお願いします!
東京にもっと農地を! 駐車場を畑に変えちゃう奮闘記&栽培記録