野菜を栽培していると、
「もっと美味しくしたいから、肥料をたくさんあげよう!」
と考えたくなることがありますが、実は、これは、マチガイです。
「もっと収量を上げたいから、肥料をたくさんあげよう!」
と考えてしまうのは。。。必ずしもマチガイではないのですが、正解とも言い切れません。
(肥料と言うより、土の中の栄養分が足りないと成長が悪くなるのは確かです。ただ、肥料をやり過ぎると、土の中の栄養バランスを崩すし、植物を助けてくれる微生物にも悪影響があります)
「少しでも美味しく」「少しでもたくさん」
これを両方満たすのは、けっこう難しいことです。
もちろん、農家の人は、プロですから、両方を目指すのでしょうが。。。
あくまでも家庭菜園では、「おいしさ」「鮮度」がいちばんのメリットと考えます。
■光合成でおいしさUP!
じつは、野菜の味を良くする秘訣は、この「光合成」にあります。
まず、光合成って何?ってハナシですが・・・(下手ッピな絵でゴメンナサイ)
ご存知の人もいるでしょうが、簡単に言うと、
1) 植物の葉が「光のエネルギー」「二酸化炭素」「水」をとりこんで、
2) 「酸素」と「炭水化物」を生産し、
3) 「酸素」は大気中に放出され、人間や動物の呼吸に使われる
4) 「炭水化物」は実や根や葉に蓄えられるて、人間や動物の食べものになる
ということなんです。すごいことですよね^^
ですので、栽培するときは、
「光合成がちゃんとできる状態」になっているか、常に気をつける必要があります。
植物によって違いはありますが、以下の要素が光合成が上手くいくかを左右します。
・日照時間(日当たり)
・気温
・水分が足りているか
・葉の数(果菜類では重要)
・栄養状態(特に、チッソは光合成に必要な葉緑素の成分。ただし多すぎても、茎葉が茂りすぎたり、実の成りが悪くなったり、病虫害を受けやすくなる)
■昼は「光合成>呼吸」、夜は「呼吸」
植物も呼吸をするのですが、これは光合成とは逆のはたらきで、簡単に言うと「生きるためのエネルギーを作り出す活動」と言えます。
そのためには、光合成で作り出した炭水化物を消費します。
呼吸は昼も夜もずっと続いているのですが、昼間は同時進行で光合成をしています。
光合成による炭水化物の生産は、呼吸による炭水化物の消耗を上回るため、「昼は光合成、夜は呼吸」といった解釈もできます。
一概には言えませんが、夜間の気温が高いと、呼吸が活発になり、昼間光合成により蓄積された炭水化物の消耗が激しくなるので、味が落ちてしまいます。