エダマメ・ダダチャ豆 [Glycine max]

私の家族も大好きなので、毎年必ず栽培してます。毎度毎度、出来不出来があるのですが、それだけ奥の深い野菜なのでしょう。
栽培時期としては、早生(春先に播種⇒6月に収穫)、中早生(5月中に播種⇒7月中に収穫)、中晩生・晩生(ダダチャマメ、7~8月に播種⇒9~10月に収穫)の3パターンで作っています。
味覚は人それぞれですが、ダダチャマメが一番オイシイというイメージながら、私が作ったものは6月収穫がいちばん美味でした。真夏は虫害がひどいこともありますが、やはり、開花から豆が熟すまでの気候が暑すぎるせいで甘さが落ちるのだと思います。こ

ここ1,2年で、エダマメ栽培のパターンは、だいたい決まってきました。

1)3月中に、第1陣を播種。「湯あがり娘」などの、早生~中早生系の品種。区民農園がまだ使えないときは、家でポットに蒔いておきます。
2)5月中に、第2陣を播種。今度はチャマメ系の品種。
3)6月の梅雨入りの頃から、第1陣の収穫。
4)7月中に、ダダチャマメをポットに播種。スペースがあれば、直播きをします。
5)第2陣のチャマメの収穫。
6)9月下旬くらいから、ダダチャ豆の収穫。

一番の問題は、夏の間の防虫です(特にカメムシ)。
コイツらが出てくる前に、ネットで覆ってしまわないと・・・
第2陣の6月以降と、ダダチャ豆は、ほぼ収穫までネットの中です(管理しにくいったらないけど)

【ダダチャ豆(というか、それに近い系統の晩生ダイズ)について】

エダマメを自分で栽培するなら、せっかくなら、あまり売られてない美味しい品種も!  と言うことで、2015年からダダチャマメにも挑戦してます。
東北の一部地域でなければ美味しく育たないといわれる品種が、東京の気候でどの程度育つのかトライしてみる意味もあったのですが・・・
なかなか道は険しい(-_-;)

ただ、2018年度のダダチャ豆栽培は、なんとか自分なりに納得できる結果を出すことができましたv(^o^)v
それについても、こちらの日記でご報告しています。

注)
※ダダチャ豆は、実際は山形の庄内地方のみで生産されているエダマメの品種で、種の生産・管理については現地の農協で行っているため、種子は市場には出回っていません。
私が種苗店で購入している種子(庄内3号・5号など)は、ダダチャマメの一品種ではありますが、こちらの採種は他県で行っているため、生産地のブランド外の品種です。
お間違えのないよう・・・

※ダダチャ豆についての正確・詳細な知識は、JA鶴岡のだだちゃ豆データブックをご参照ください。

ダダチャ以外のエダマメの品種も毎年栽培してますが、これまた出来不出来の差が結構あります。
家庭菜園本でも決まってオススメなエダマメですが、いやはやどうして、なかなか奥が深いです。

【栽培の注意点】

●品種によって、早生系・晩生系と中間型に別れます。
【早生系】春蒔き・夏までに収穫
【晩生系】夏蒔き・9月~10月に収穫。ダダチャ豆もこのタイプ
【中間型】6~7月に播種。

●作りやすいのは、だんぜん早生系で、6月中(とくに梅雨入りの頃)くらいまでに収穫するもの。
収穫期が6月なら、まだカメムシが増えてくる前です。さらに、真夏に入る前なので、朝と日中の気温差もそこそこあり、豆に糖分が溜まりやすく、美味しく食べられる(と私は考えてます)。
つまり、夜温が高すぎると、呼吸が激しくなり、昼間に光合成で作った炭水化物を消耗するので、味が落ちるというリクツ。熱帯夜だと植物も暑くてハアハアしちゃうってことですね。
ただし、6月に収穫しようとすると、3月中には播種しておかないと間に合いません。まだ温度が低いので、トンネル掛けは必須です。

●さらに、6月も終わりに近づくと、そろそろ虫の食害が増えてきます。カメムシが大発生することもあり、薬剤散布も効かないし、ココロが折れます。orz

●とは言え、7・8月に収穫する分も欲しいじゃないか!えっ!?  と思うわけで・・・
チャマメ系の品種で、この作系でいけるのがあります。
もちろんカメムシの攻撃にさらされます。実に穴を開けて食べるのではなく、茎の汁を吸うのですが、確実に味は落ちます。
(サヤから直接吸うカメムシもいるようです。)
ですので、播種から収穫まで、ほぼ防虫ネットをかけっぱなしになります。

●肥料ですが、あまり入れすぎるとツルボケします(特にチッ素)。つまり、光合成で作った炭水化物を、実りのためではなく、枝葉を作るために使ってしまう状態になります。
かといって、やせた土のほうがいいのか?というと、そういう訳でもなさそうなので、土づくりはキチンとする必要があります。

最初の土づくりで必要なものとしては・・・
・苦土石灰(または牡蛎ガラなどの有機石灰)・・・エダマメに酸性土壌はNG。マグネシウム等微量要素も供給できる。
・堆肥・・・元肥として。土壌の物理的改善も可能。
・草木灰・・・カリウムの供給によい。これを入れると豆の味がよくなると言われています。
・米ヌカ・・・リン酸の供給源として。ボカシ肥などにすると使いやすい。米ヌカも豆を美味しくするそうです。
・米ヌカがなければ、バットグアノとか、リン酸成分の多い資材を使ってみるのもいいかも(私は使ったことないのですが・・・)。
・あと、リン酸供給源として、ヨウリンを元肥に加える方法もあります。

●開花時期と、サヤが大きくなっていく時期は、乾燥は要注意。水分が足りないと、受粉(受精)できなくなったり、栄養分が豆に運ばれなくなったりという問題がありますので、必要に応じて水くれをお忘れなく。ただし、収穫直前の水分過多はNG。

●マメ科の植物の根には「根粒菌」が住んでいて、根粒菌はチッ素を根に供給してくれる、ありがたい存在です。
なので、基本的にチッ素肥料はやらなくてよいのです。
ただ、土によってはほとんど根粒菌がいない土もあって、そういう場合は、他の畑の土をもってきて混ぜたり、根粒菌を撒布するテもあります。
(が、そもそも、豆類を栽培する前に根粒菌がいるかどうか調べられるのか、はたまた、どこで売られているのか・・・わかりませーん。いちど栽培してみれば、根を見れば根粒菌がいるかどうか分かるのですが。)

【ダダチャ豆以外の品種】

●サヤムスメ
早生品種。2015年に、江戸川区内のK氏の体験農園にて栽培したのが初。
定植日:3月31日。6月中の収穫を目指すなら、このくらいの時期でスタート。

●湯あがり娘
これも早生品種。区民農園に植えて、体験農園と比較してみようと思って、早めに蒔きました。ただ、「サヤムスメ」が手に入らず、類似品種の「湯あがり娘」を使ってます。サヤムスメと違い、湯あがり娘は、たいていの種苗店やHCで入手できるので・・・
(てか、これじゃ比較にならねえしorz)

発芽までなんと2週間以上かかりました。播種後の保温のために、家の中で管理したのですが、かえって仇だったかも・・・
直接日光の当たる屋外に置いて、ビニールで保温したほうが、地温が早く上がってよかっただろうと推測します。

●越後ハニー
野口種苗さんから購入した、チャマメ系の品種です。
チャマメ系は、サヤムスメや湯あがり娘よりやや遅く、5月に播種して、7月に収穫。播種~発芽の画像記録を失念しましたが、5月24日に定植してますので、おそらく5月10日くらいに蒔いたのではないかと。
ちょうどサトイモの定植時期と重なりましたので、混植にしてみたのですが、これがなかかなバッチグーでした。来年も絶対やります!

「湯あがり娘」との味の違いは、いまいち分かりませんでした。orz

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